【チラシ・パンフレットのこと、どれぐらい知っている?】チラシとパンフレットの基礎知識

誰でもチラシやパンフレットを一度は手にしたことがあると思います。それをみて、「今度あれを買おう!」とか「次の旅行はあそこに行こう!」とか胸をときめかせたことがあるはずです。しかし、チラシ・パンフレットの中身には目がいっても、チラシ・パンフレットの紙の種類や厚みに注目することはあまりないのではないでしょうか?

福岡県福岡市の西日本高速印刷は「早く安く美しく」をモットーに、チラシ・パンフレットの印刷を行っています。

今回はチラシ・パンフレットに使われる紙や製本方法について説明しますのでぜひ参考にしてください。これを知ったらチラシとパンフレットを見る目が変わるかもしれません!?

目次

チラシ・パンフレットを詳しく説明します

チラシ・パンフレットは常に私達の身近にあります。町で配られたり、お店に置いてあったり、ついつい手にとって眺めては、「これ欲しいな~」とか「ここの教室に行ってみようかな~」とか思うことが多いですよね。ただ、どんな紙が使われて、どんな風に使われているのかまではよく知らないのではないでしょうか。今回は、チラシ・パンフレットに使われる紙や製本方法まで詳しく説明します。

チラシってどんなもの?

チラシはビラとも呼ばれ、商品やサービス・イベントの宣伝・広告を目的とした印刷物です。駅や街頭で直接受け取ったことがあるのではないでしょうか?家のポストに入っていることもありますし、地域ごとに新聞などに挟まれる「折込チラシ」のスタイルもあります。紙一枚に商品やサービス、お店に関する情報が書かれたものというイメージです。

なぜチラシというの?

チラシとはばら撒くもの、「散らし」が語源です。宣伝目的の印刷物に「フライヤー」と呼ばれるものもありますが、以前飛行機からばら撒く形式で宣伝を行ったことからそのような名前になったといわれています。フライヤーはチラシよりも厚い紙で作られたサイズが小さいものを指します。

チラシの用途

チラシの主な用途は、サービスやイベント、商品を広く知ってもらうことです。紙一枚なので配りやすく、受け取ってもらいやすいので、駅前や店頭でよく配っているのを見掛けるのではないでしょうか?クーポンが付いている場合もあります。住宅のポストにチラシを入れる「ポスティング」もよく行われる宣伝手法です。こちらもお店の紹介や、書道やお花の教室などの宣伝に用いられます。
フライヤーは店舗やオフィスに置かれる場合が多く、あまり直接配ることはありません。
厚手の紙を使うので見た目が美しく、イメージが良くなる分、価格がチラシに比べて高くなります。印刷コストが安いチラシで広く周知し、フライヤーでブランドイメージをアップさせる、という使い分けをするケースもあります。

チラシにはどんな紙を使う?

今まで色々なチラシを受け取ってきたと思いますが、どんな紙だったか覚えていますか?
チラシに使われる紙にはいくつか種類があり、それぞれ特徴があります。「写真を載せてお客様の目を引きたい」、「高級感あふれるチラシにしたい」、「あまり予算を掛けられないが、しっかり宣伝はしたい」など、チラシを作る側にもさまざまなニーズがあると思います。
理想のチラシを作るためにはどの紙を選んだらよいのでしょうか?

チラシによく使われる紙の種類

チラシによく使われるのは「コート紙」、「マットコート紙」、「上質紙」です。コート紙、マットコート紙は表面にコーティング加工された用紙(塗工紙)で、ツヤツヤと光沢があるものが「コート紙」、ツヤを抑えたものが「マットコート紙」です。上質紙はコーティングされていない紙です。
まずそれぞれの特徴を紹介しましょう。

コート紙

手触りがツルツルとした紙で、用紙自体に光沢があります。インキのノリがよく、色の再現性が優れているので、カラーイラストや写真を使う場合によく用いられます。

しかし、コート剤を使っているので、鉛筆やボールペンで字を書いたり、スタンプを押したりするのには向きません。スーパーや衣料量販店など、写真がたくさん掲載されたチラシに用いられることが多い紙です。

マットコート紙

コート紙同様、表面がコーティングされていますが、光沢が抑えられています。落ち着いた雰囲気がこの紙の特徴です。

光を反射する紙だと字や写真が見にくくなってしまいますが、マット紙は光の反射が少ないので字が見やすくなります。鉛筆やボールペンで記入することも可能ですが、インクジェットプリンタでの印刷には向きません。

上質紙

一般的なコピー用紙と同じ質感の紙です。コーティングされていないので、インキが沈みやすく、ややくすんだ仕上がりになります。そのため、写真を多用する場合や色の再現度にこだわる場合には、あまりおすすめしません。ただし、普通の紙と同じで、筆記に向いているので、何かを記入する場合には最適です。アンケート付きのチラシに使う場合にはこの紙がベストです。お手持ちのプリンターで印刷できるので自作のチラシにも使えます。

チラシに一番よく使われるのはどれ?

3種類の内、一番よくチラシに使われるのは「コート紙」です。その理由にはまず、「比較的安価」ということが挙げられます。マット紙よりも価格が安いので、コストを考えてコート紙を選ぶ場合が多いようです。2つ目の理由として「発色がよい」という点が挙げられます。コート紙は表面が平滑なため、インキの乗りがよく、発色性が高いので、写真を載せたときも期待どおりの仕上がりになります。紙に光沢があるので、チラシの見た目もきれいです。3つ目の理由は「インキが乾きやすい」ということです。チラシを作る側の視点から言うと、コート紙は他の紙に比べて印刷時間が短くて済むので、作業効率がよくなり、多くの印刷物を生産できるようになるのです。

コート紙・マットコート紙・上質紙 どんな基準で選べばいいの?

各用紙の特徴を簡単にまとめると、
コート紙は「光沢があって、色の再現率が高く、価格が比較的安い」
マットコート紙は「あまり光沢がなく落ち着いており、色の再現率が良く、筆記もできる」、上質紙は「光沢がなく、インキが沈みやすいのでくすんだ感じになるが、筆記には最適」となります。ニーズに応じて最適な紙を選び、最大の宣伝効果をあげましょう。

パンフレットってどんなもの?

パンフレットは紙一枚のチラシとは異なり、簡易的な冊子のようなものです。イベントの資料や会社・学校案内などで配られるもので、結構存在感があります。通常は装丁されておらず、カバーもついていません。一枚の紙を複数回折りたたんで作ったものを折りパンフレットといいますが、まとめてパンフレットと呼んでいます。

なぜパンフレットというの?

パンフレットの起源は12世紀に流行した誌のようなもののタイトル「パンフィルス」だといわれており、簡易的な冊子のようなものが出回ったことが由来になっているようです。折りパンフレット(リーフレットとも言います)は折り方によって、「センター折」、「巻き3つ折り」、「外3つ折り」、「十字折り」などがあり、一度はどこかで見たことがあるのではないでしょうか。

パンフレットの用途

パンフレット配布の目的は、学校案内、会社案内、展示会資料など、詳細な情報をまとめて伝えることです。簡易的とはいえ、冊子のようになっているので、チラシよりも存在感があり、捨てられにくいのも特徴です。たくさんの写真が掲載されるため発色性の良さは不可欠で、紹介されるもののイメージアップのためにはデザイン性も高くなければならないので、パンフレットの作成は印刷会社に依頼することが多いです。

パンフレットにはどんな種類があるのでしょうか?

同じ内容のものでも、製本方法や綴じ方でイメージががらりと変わります。

中綴じ

中綴じは印刷した紙を二つ折にして重ね、折り目の部分を針金で止める製本方法です。厚さが限られるのでページ数の多いものは無理ですが、この方法なら中心部いっぱいまで開くことができます。

平綴じ

平綴じは紙の橋から5ミリくらいを綴じ代として針金でとめ、最後に表紙を貼り付ける方法です。丈夫なのが特徴ですが、中心部いっぱいまで開くことはできません。

無線綴じ

本の背を糊で固めて綴じる方法です。厚いものにむいています。丈夫で長持ちするのが特徴です。

判型と長辺綴じ・短辺綴じ

A4サイズ、B5サイズという言葉を聞いたことがあると思います。これは紙の大きさを表す言葉ですが、AとBって何のことかわかりますか?

「A判」の規格は面積が1平方メートルの「A0」を基本にしています。Aの後の数字が大きいほど、紙の大きさは小さくなります。これはドイツの物理学者によって作られた国際規格です。「B版」の規格は1.5平方メートルの「B0」を基本にしており、こちらは日本の美濃紙をもとに作れた日本独自の規格です。字が大きいほど、紙の大きさは小さくなるのはA判と同じです。A判もB判も短編と長編の比率が、人間が美しいと感じる「白銀比」になっています。

そして、紙の長い辺を綴じる製本の仕方を『長辺綴じ(ちょうへんとじ)』、短い方を綴じる製本の仕方を『短辺綴じ(たんぺんとじ)』と言います。書類などと一緒に保管することを考えて、パンフレットはA4やB5の長辺綴じにすることが多いようですが、正方形にしたり、形をくりぬいたりして、個性を出す場合もあります。ある程度のインパクトもパンフレットには大切です。

パンフレットの種類

パンフレットは、商品や学校の情報を詳しく伝えるために頒布されるものです。何を載せるのか、それについてどんな情報を載せるのか、誰をターゲットにしているのか、をよく考えて作成しなければなりません。

B to Cタイプ:一般向け

「 B to C(Business to Customer)」とは「企業から顧客へ」という意味です。家電製品や観光案内、学校案内、商品カタログなど、一般消費者をターゲットにしたパンフレットを指します。

B to Bタイプ:企業向け

「B to B(Business to Business)」は企業と企業の取引を表します。企業に向けた業務案内、製品カタログ、システム説明などのパンフレットがB to Bタイプと呼ばれるものです。

専門的な知識や能力を持った人に向けたものになるので、説明、解説などは一般人向けのものに比べてより詳細でなければならず、写真もより鮮明なものが求められます。商品の特筆すべきポイント、従来の製品との違いなどをはっきり示さなければなりません。

用紙の厚さ

紙の厚さは斤量を用いて表します。数値が低いほど薄く、高いほど厚くなります。
用紙を注文する際、「コート90キログラム」、「マットコート135キログラム」などと表示されますが、コートは用紙名で、90キログラム、135キログラムが斤量となります。
同じ紙でも斤量の数字が大きくなるにつれて、紙は厚くなります。

斤量の目安はこちらです。

● 70kg/73kg(一般的なコピー用紙とほぼ同じ厚さ)
よく使われる例:新聞折込チラシ

● 90kg(チラシ・フライヤーでは定番の厚さ)
よく使われる例:一般的なチラシ

● 110kg(ある程度しっかりした厚み)
よく使われる例:商品パンフレット・フライヤー

● 135kg(しっかりした厚み)
よく使われる例:商品パンフレット

まとめ

今回はチラシとパンフレットについて紹介しました。チラシとパンフレットの中身にばかり注目されがちですが、どうしてこの厚さの紙が選ばれたのか、ターゲットをどこに絞って作ったものなのか、などを考えてみると、今まで見ていたチラシ、パンフレットとは違うものが見えてくるかもしれません。

福岡県福岡市の西日本高速印刷は「早く安く美しく」をモットーに事業を展開している印刷会社です。創業70年以上の歴史がある当社は、豊富な知識と経験を生かし、「早い」、「安い」だけでなく、「きれい」なチラシ・パンフレットを制作することができます。お客様のニーズに応じたご提案をさせていただき、宣伝効果を上げるためのご相談にも応じますので、チラシ・パンフレットの作成なら当社にお任せください。